加圧トレーニングのリスクについて

2017年10月17日

結論から言えば当施設では今のところ心配するようなことは起きていません

加圧トレーニングが「なんか良さそうだな」と思って何の躊躇もなくはじめられる方はスルーしてください。
その行動力はすばらしいし、そんなあなたが羨ましいと思います。

さて今回は
「腕とか脚をベルトで締めて・・・何か痛そう」
とか
「血流を制限するなんて大丈夫なの?」
と心配されている方に私の知ってる範囲での情報をお届けします。

痛みについて

ベルトで締めることによっての痛みはありません。これは体験していただければ分かると思いますが、よほど巻き方が下手でない限りは、ベルトを締めただけで痛いということは通常ありません。
その状態でトレーニングをした時にキツく感じるというのは痛みとはまた別の話です。

点状出血について

腕の加圧トレーニングで比較的良く目にするのは点状出血です。『出血』という言葉の響きは仰々しいですが、ようするにキスマークみたいなもので2~3日で消える痛くも痒くもない現象です。
「血管が弱いからなるんだ」という先生もいますが、比較的腕の細い・あざができやすい方に起こる傾向にあるようで、脚の加圧トレーニングで起こることはまれです。(個人差があります)
私は点状出血しそうな方はトレーニング中によく見ていると何となく分かるので、その際は途中で圧を調節することで対応しています。

貧血の様な症状

これは特に脚の方に加圧した際に起こるのですが、トレーニングの最中に少しフラっとしたり頭が白くなるなどいわゆる貧血のような症状が出ることがあります。
これは脚の方に血液をプーリングされ立ち眩みに似たような状態になるためと考えられます。
元々貧血気味の方や血圧の低めの方に起こりやすいようですが、貧血でもならない方もいれば貧血ではないのになりやすい方もいらっしゃいます。
これもトレーニングの最中に見ているとすぐに分かりますので、私はすぐに声を掛けてベルトを外して横になっていただくことで対応してます。

その他未確認情報について

ネットでは
「加圧トレーニングは血栓ができるので、脳梗塞や肺塞栓症という命に関わることになった人がいるらしい」から危険だ
とか
めまい・吐き気・シビレ・細胞の壊死
などを起こす可能性がある

というようなネガティブな情報を目にすることもあります。
この中で私自身は貧血の様な症状の『めまい』の経験くらいしかありません。
加圧学会のカンファレンスなどの公式な場でも安全性についてはいつも言及されます。
当たり前ですが裏を返せばリスクは0ではないのでしょう。
しかしあくまで『加圧トレーニングが原因で起こった』と考えられる重大な事故は起きておらず、元々あった疾患がたまたま加圧トレーニングの最中もしくは加圧トレーニング後に起きたことはあるがそれはタイミングの問題であり、それが風呂に入っているときに起きれば風呂のせいだし、サウナに入っているときに起きればサウナのせいかもしれないし、寝ているときに起きれば寝ていたことが悪かったのかという話になります。

以下この問題についての私見

なぜこのような情報が飛び交うのかというと・・・
素人が適当に行うことへの注意喚起
「加圧トレーニングは見よう見まねで行うと危険であり、インストラクターのもとできちんと行いましょう!」
という注意喚起が、加圧は一歩間違えると危険なんだという印象を与えたのではないかと思います。
確かに適当に腕や脚を締め上げてトレーニングすればいいと思った人が行えば危険性は0ではなく、何より効果的ではありません。
あるいはインストラクターの中にも
「とにかく締めればキツくなる」=加圧トレーニングの効果
と勘違いしておられる方も残念ながらいらっしゃるようです。(個人的にはこのようなインストラクターがいらっしゃったとしても仕方ないのかと思います。決して責めているわけではなく、しかしクライアントさんのことを考えるとあまり無茶はしない方が良いと思います)
公式の発表の少なさ
実際に重大な事故が起きたとしたら、本部よりきちんとした説明と謝罪や今後の対策などがあってしかるべきですが、そのようなことはありません。
事故が起こっていないのであれば堂々と正式に「事故は起こってません」と発表すれば良いのではないかと思いますが今のところそのような発表もありません。
仮に何か起こったとしても、先ほども述べたように「どこまでが加圧トレーニングの責任なのか?」というと何とも言えないことは考えられます。

結論めいたもの

加圧トレーニングの安全性については一人一人のインストラクターが注意してセッションすべきですし、きちんと行えばリスクよりも得られるメリットの方が多いとても魅力的なトレーニング方法だと思います。
一方、本部はもっとユーザーの気持ちを考えて加圧トレーニングについての様々な良い情報もそうでない情報もオープンにしていくべきだと思います。
当施設では指導歴の長さに慢心することなく、(クライアント様との話に気を取られて重大なサインを見逃さないように)日々のセッションを安全で効果的なものにするよう心掛けておりますので、どうぞ安心してトレーニングに邁進していただければと思います。